こんにちは。セレシアです。
皆様、惑星護符はご存知ですか?
惑星護符とは魔術書『ソロモンの大いなる鍵』に記された、七惑星(太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星)の力を召喚して願いを叶えるという護符です。(天文学では太陽と月は惑星ではありませんが、魔術・占星術では太陽や月も惑星と見なします)
『ソロモンの大いなる鍵』の惑星護符は「ソロモンの惑星護符」とも呼ばれ、とても強力な護符として知られています。
ただし、惑星護符は儀式をしなければ「ただの紙」です。護符そのものはあくまでも「入れ物」なので、タリスマンにするには儀式で惑星の力を注入する必要があるのです。
そして、ソロモンの惑星護符は次のような決まり事があります。
- 自分の願い・目的に沿った護符を選ぶこと
- 護符の意味を理解すること
- 指定の色で正確に描くこと
- 指定された曜日・時間に儀式を行うこと
- 願いが叶った後の様子を五感を使って具体的にイメージすること
このような決まり事を守ることは重要ですが、惑星護符にはもう一つ重要なことがあるのです。
それは、召喚する惑星をありありとイメージすることです。
惑星は天体でもあり神様でもある
さて、古くから惑星といった天体は地球やそこに住む人間・生物にも影響を与えるとされ、星は人の力の及ばない大いなる存在でもあります。
そのため、惑星は実在する天体であると同時に「神様」でもあるのです。
太陽系の惑星(準惑星)は英語で次のように呼ばれています。
- 水星はマーキュリー(Mercury)
- 金星はヴィーナス(Venus)
- 火星はマーズ(Mars)
- 木星はジュピター(Jupiter)
- 土星はサターン(Saturn)
- 天王星はウラヌス(Uranus)
- 海王星はネプチューン(Neptune)
- 冥王星はプルート(Pluto)
このように、太陽系の惑星(準惑星)の名前にはギリシャ・ローマ神話の神様の名前がつけられていますし、太陽はアポロン、月はアルテミスやセレーネと同一視されています。
なので、惑星護符の儀式を行う際は
- 太陽なら太陽神アポロン(アポロ)
- 月なら月の女神アルテミス(ディアナ)
- 水星なら伝令神ヘルメス(マーキュリー)
- 金星なら愛の女神アフロディーテ(ヴィーナス)
- 火星なら軍神アレス(マルス)
- 木星なら最高神ゼウス(ジュピター)
- 土星なら農業神クロノス(サトゥルヌス)
をイメージすることになります。
儀式で惑星の力(惑星神)を召喚する際、目の前に惑星の神様がいて、神様に願いを聞いてもらうイメージをするもよし。惑星の神様のイメージを通して望む自分の姿をイメージするもよし。
このように、惑星護符の儀式で召喚する惑星にはギリシャ・ローマ神話の神様の名前がつけられているので、惑星の神様について知るにはギリシャ神話を読むのが一番良いのです。
クラシック音楽であれば、ホルスト作曲の組曲「惑星」あたりでしょうか。ホルストの「惑星」といえば「木星」がとても有名ですね!
「木星」のカバー曲である平原綾香さんの「ジュピター」もありますので、「クラシックはちょっと敷居が高いな・・・」という方はこちらもおすすめです。
召喚魔術は「イメージの魔術」
惑星護符をはじめとする「召喚魔術」は西洋魔術の花形!
召喚魔術には天使召喚、精霊召喚、悪魔召喚(厳密には悪魔喚起)などがありますが、惑星護符は惑星の力(惑星神・惑星霊)を召喚する魔術になります。
惑星護符が他の召喚魔術と違うのは、召喚(イメージ)する存在が実在しているということ。
「天使や悪魔は実在しているか分からないから信じられないけど、惑星は実在しているので信じられる!」という方もいらっしゃるでしょう。そのような方には実在しているか分からない存在をイメージする天使召喚術や悪魔召喚術よりも、実在している惑星をギリシャ・ローマ神話の神様と結びつけてイメージする惑星護符の方が向いているでしょう。
惑星護符は「召喚魔術」というカテゴリーに入りますが、惑星自体は実在している存在なので、天使や悪魔といった想像上の存在を召喚する魔術よりもイメージしやすい。
そして、惑星護符は惑星の力を借りるため、むやみに危険が伴う護符を選択、またはよこしまな願いを掛けない限り、悪魔召喚よりも難易度・危険度が低いというメリットもあります。
惑星護符にはこのような特徴があるため、リアリストの方に向いていますし、召喚魔術を初めて行うという方はまずは惑星護符から始めると良いでしょう。
また、惑星護符の儀式は指定された曜日・時間に行わなければならないので、いつでもできるというものではありません。儀式を行える時間が限られているから儀式は特別なものになりますし、これを逃せば次のタイミングを待たなければなりません。
このように、惑星護符は「限られた時にしかできない」=「リスクがあれば、願いはより叶いやすい」と思い込む脳の仕組みを利用する術でもあるのです。
心がなければ魔術はできない
一見、魔術と関係がないと思うかもしれませんが、芸術や神話に触れることも重要な魔術修行です。
なぜなら、「心」がなければ魔術はできないからです。
現代は競争社会で心がないがしろにされがちです。その結果、心が枯れたり病んでいる人が増え、モラルの低下も問題になってしまいました。
こんな時代だからこそ、自分で考える力や感じ方、モラルの形成に必要な「心」や「人間力」を育てる「情操教育」が今後、ますます重要になっていくでしょう。
これは一見、無駄に思えるかもしれません。
ですが、大人であっても豊かな心を育てることが豊かな人生を創造につながりますし、AIが発達しつつある時代だからこそ、「心」といった人間ならではのことを見つめ直す必要があるのだと思います。
この機会に、ほんの少しでもいいので、芸術や神話に触れる時間を取ってみませんか?
有名なギリシャ・ローマ神話や世界の神話を読むのもいいですし、活字が苦手だという方は神話をテーマにした画集や映像作品はいかがでしょう?
KAGAYA氏の作品はとても美麗でロマンを感じさせます。興味のある方は是非!
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