こんにちは。セレシアです。
2024年に入り、YouTubeなどで山蔭神道の叡智が広く公開されるようになりました。山蔭神道とは白川神道(伯家神道)とともに宮中祭祀を司った古神道の流派で、「アチマリカム」や「お茶湯」、「日拝・月拝」などの神事、作法が数多く伝承されています。
今回は、山蔭神道に伝わる浄霊・供養法である「お茶湯」を紹介します。
お茶湯(おちゃとう)とは
「お茶湯」は山蔭神道に伝わる浄霊・供養法で、平安時代に空海が始めたと言われています。
私たちは日常生活の中で、知らず知らずのうちに霊を連れ帰ってしまうことがあります。私たちを頼ってついてきてしまった霊に温かいお茶を振る舞って供養し、元の世界へ送り出すのが「お茶湯」なのです。
今回紹介するお茶湯の作法は、山蔭神道80代目宗家・表博耀氏がYouTube(神結ちゃんねる~かみすちゃんねる~)で紹介したものです。
用意するもの
・温かいお茶(本来は緑茶ですが、紅茶、ウーロン茶、コーヒーなどでもOK)
・茶碗または水筒など、温かいお茶を入れられる物
手順
① 温かいお茶を玄関の外の角に置き、合掌して次の言葉を唱えます。
これは声に出しても良いですし、声を出さずに心の中で唱えてもかまいません。
私たちについてきた仏様、ここでお茶湯を振る舞いますので、
これを飲んで元のところにお帰りください。
② 四拍手して左肩、右肩、腰を祓って四拍手し、一礼してから中に入ります。
本来であればここで弾指を行いますが、これはお坊さんの作法であり、一般人だとなかなか鳴らないため、弾指の代わりに先に挙げた方法を行います。
③ お茶が冷めた頃もしくは翌朝、お茶を溝に流します。
流す溝は決めておき、冷めたお茶を「無縁法界供養」と言って流します。そうすることで底の方にいる無縁仏にもお茶が行き渡り、無縁仏に対する供養にもなります。
※お茶湯の作法で気になる点があれば、次の動画も参照してみてください。
まとめ
お茶湯は実践的かつ優れた浄霊・供養法で、もらいやすい人・受けやすい人が楽になる方法として伝承されてきました。温かいお茶を振る舞うことで自分の先祖でない霊は供養され、元の世界へ帰っていきます。
お茶は奈良・平安時代に遣唐使・留学僧によって伝来し、鎌倉時代には禅僧や武家の間に広まっていきました。江戸時代には関所を通る旅人にお茶が振る舞われ、今でもお遍路する人にお茶やお菓子を振る舞う習慣があります。
陰陽師・橋本京明氏と弟子たちは心霊スポットを訪れた際、お茶またはお水、おにぎりやお菓子などを供えて霊を供養します。これはやり方は違いますが根本は同じだと思います。
霊的に敏感な方、人混みや繁華街に行くと疲れてしまうという方は、一度試してみてはいかがでしょうか?
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